コンタクトレンズは、めがねの縁が視界に入ることを気にしなくて良い、スポーツをするときにずれない、湯気でも曇らないなどの利点があります。しかし、つけたまま寝ると目の裏側にコンタクトレンズが入ってしまう・・・といううわさも耳にしますが、本当でしょうか?目の構造や正しい装用方法を知ってコンタクトレンズと上手に付き合っていきましょう。



「コンタクトレンズが目の裏に入った!」はウソ?!



コンタクトレンズを装用していて、コンタクトレンズがずれて慌ててしまった経験はないですか?違和感はあるけれど、いっこうにコンタクトレンズが見つからないと不安になりますよね。

レンズがずれてなくなってしまった、目の裏に入り込んだのではないか、と焦った経験がある人もいらっしゃるでしょうが、結論から言うと、コンタクトレンズが裏側に入り込むことはありません。

裏側に入り込んだのではなく、目の上下左右のいずれかにずれているだけですので、落ち着いて正しい方法で取ることができれば、心配は無用です。



秘密は目の構造にあり!



目の裏側には、構造上、なにも入り込むことがないようになっています。目の裏側とは境目があって、白目から奥は入れないようになっています。そのため、ずれてしまったコンタクトが目の裏側に入り込むという心配はありません。

結膜のうと呼ばれている袋状の部分は、左右と下側にはあまりスペースがないので、レンズが大きく移動することはありませんが、上側にはかなりのスペースがあります。そのため、奥までレンズが移動して取り出しにくくなる場合があるのです。

ソフトコンタクトレンズが折りたたまった状態で上側の奥にはさまっていることもよくあります。



寝るときはコンタクトレンズを外そう




コンタクトレンズを長く愛用していると、つい装用したまま寝てしまった・・・という人も少なくありません。寝るときも外さない連続装用OKのコンタクトレンズもありますが、やはり就寝時には目のためにも外すようにしましょう。

まぶたを閉じると目にフタをしている状態になり、直接瞳に酸素が行き渡らなくなります。さらに、寝ているときは涙の分泌が抑制されてしまうため、コンタクトレンズが乾燥してしまうのです。実は寝ているときにも眼球は動いており、コンタクトを装用したままだと、この眼球の動きによってずれてしまうことがあります。

このように目を閉じた状態での乾燥や眼球の動きが原因で、起きたときにレンズがずれて奥に入り込んでいたり、乾きで目が開けにくかったりということもでてきますので、昼寝や仮眠など少しの時間であっても外すように心がけましょう。



黒目からずれてしまったときのはずし方



コンタクトレンズを使用していて、一度は経験があるレンズのずれ。原因は、間違った装用方法や、レンズのカーブが自分の瞳に合わないことなどが挙げられますが、多くの原因は「乾燥」です。コンタクトレンズがずれたら、まず人口涙液やコンタクトレンズ用目薬を使って、レンズと眼球の間の水分を補ってあげましょう。それだけで元に戻ることもあります。

それでも直らない場合は、鏡を使ってレンズの位置を確認し、まっすぐ前を見た状態でレンズの端を肌の上から軽く押さえ、レンズの方向に鏡を動かしながら目で追います。黒目からずれたコンタクトレンズは無理に外そうとせず、まずは焦らずに目の環境を整え、黒目の上にレンズを戻してから外すことが大切です。これでレンズが外しやすくなりますよ。

どうしても自分では取れないときには無理をせず、眼科を受診することをおすすめします。



視力を矯正するものとして、いまや生活に欠かせないコンタクトレンズ。便利なものだからこそ、目に負担をかけない装用方法と、いざというときの対処方法を知識として持ち、長く愛用していきましょう。
 


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