実はハードコンタクトレンズの方が目には優しい?どんな素材を使っているの?
ハードコンタクトレンズの場合、シリコンやアクリル系のプラスチック素材で作られているため、硬めのレンズになっています。一方で、ソフトコンタクトレンズの場合はプラスチック素材でも水分が含まれているため、柔らかいのです。 |
ハードレンズの素材の特徴
昔のハードコンタクトレンズの多くには、PMMAと呼ばれる「ポリメチルメタクリレート樹脂」という素材が使われていました。しかし近年では、PMMAを使ったハードコンタクトレンズは減少傾向にあります。理由としては、レンズ自体が酸素を通しにくい素材のため、装用者の目に負担がかかりやすいという欠点があるためです。
最近のハードコンタクトレンズの多くは、アクリルやシリコン系のプラスチック素材が使われています。これは、酸素を通す特徴があり、水分を含まないものがほとんどです。ハードコンタクトレンズは、涙の表面張力でレンズが角膜に乗っている状態ですので、レンズに水分が含まれていなくても問題ないのです。
ソフトコンタクトと比較すると?
ソフトコンタクトレンズの場合はハードコンタクトレンズとは異なり、レンズに水分が含まれて柔らかい素材になっていることが多いです。HEMAと呼ばれる「ヒドロキシエチルメタクリレート」という合成高分子化合物のプラスチック素材などが使われています。
ソフトコンタクトレンズの場合、レンズに水分が含まれているため装用感がよいというメリットがあります。その反面、目が酸素不足になりがちだったり、レンズが水分を吸収してしまうため眼球が乾燥しやすかったりというデメリットもあります。ですが、近年では「シリコーンハイドロゲル」と呼ばれる新素材も登場し、酸素透過性が高いうえに目の乾燥を防ぐ効果もあり、注目されています。